足場の種類と特徴について

足場の種類と特徴について

最終更新日 2024年3月29日 by biburi

ビルやマンションなどの建物だけでなく高速道路や橋梁など様々な建造物を造るには、作業を行うための安全な足場が必要になります。
建造物が完成したら建設現場で使われていた事務所や囲いなどは撤去されることになりますが、これらの設備は工事に不可欠な存在です。

 

足場の種類

一般的に建設工事で使用される仮の囲いは足場と呼ばれており枠組み式や単管式、くさび緊結式や張出し式、吊り足式など様々な種類ものがあります。
組立を行う際には建設業の死亡災害のおよそ4割を占めるとされる墜落や転落を防止するため、手すり先行工法が厚生労働省によって推奨されています。
組立や解体には経験と技術、知識が求められるので日本国内では特別教育を受けた者だけが行うことができます。
張出し式や吊り足式の他にも、高さ5m以上の囲いの組立・解体を行うには技能講習を受けた作業主任者を選任する必要があります。
建設業では死亡労働災害の最も大きな原因が転落となっており、特に囲いから落ちるケースが多く見られます。
建築物に関する作業に使う仮の施設なので固定には限界があり、強風などで倒壊する事故が起きることもあります。
枠組み式はくさび緊結式で対応できない高層建造物にも対応できるというメリットがあり、作業床の幅が広く組立には基本的にボルトや番線を使うため作業時の騒音を抑えることができます。

 

ゼネコンなどの工事現場に関わった経験のある職人が扱う

この種類の囲いを扱うスタッフには、ゼネコンなどの工事現場に関わった経験のある職人が多く見られます。
クレーンを使って大組や大払が可能なので、高層部分での安全性が非常に高いというメリットも存在します。
この種類の囲いを効果的に使うには、部材を搬入する大型ユニックが進入可能かどうかの確認や部材置き場の確保が重要です。
枠組み式はメリットの多い囲いですが、工期が長くなり部材の種類が限られるというデメリットも存在します。
くさび緊結式は当日分の材料のみを積むことができるため他に材料置き場を確保しなくてもよく、進入経路や車両重量などで融通が利くという特徴があります。
建設業界では部材の種類が年を経るごとに充実してきており、複雑な形状の建物や敷地の他に隣地との境界線などでも応用して使うことができます。
くさび緊結式の足場は組立にハンマーを使う必要があり、高層部で部材を手渡しする際に職人が安全対策で声掛けを行います。
ハンマーの音や職人の声が騒音となりクレームが入ることもあるので注意が必要です。
代表的な囲いの1つである単管式は直径48.6mmの単管と呼ばれる鉄パイプを組み合わせて建てられており、パイプ同士は金具を噛み合わせてボルトで締めて接合します。

 

単管式は強度が弱く安全性が低くなる

この種類の囲いは小規模な工事や作業現場、狭いビルの間での作業に利用されるケースが多いのが特徴です。
単管式は組立を自由に行うことができるため狭い場所にも適していますが、他の種類と比較すると強度が弱く安全性が低くなるため高層建造物の工事には適していません。
単管式は簡単なので一般家庭でも作業時に利用でき、材料もホームセンターなどで容易に揃えることが可能です。
張出し式は隣接する建物が存在したり工事中の建物と道路の間が狭いなどの理由により、地面から本足場を建てるのが難しい場合に利用されます。
工事中の建物の躯体に張出し材を取り付け、その上に設置する点に大きな特徴があります。
張出し材は巨大なブラケット材のような構造になっており、上からの荷重を一手に引き受けることができます。
張出し材の躯体への取り付けはアンカーボルトなどを使って行われます。
作業条件が悪い状況で使われることが多く構造も特殊なので、事前に取り付け部分の強度計算など設置環境の検討を十分に行わなければなりません。

 

釣り足式は空中で水平方向に建てられるのが大きな特徴

実際にスタッフが作業をする場合にも細心の注意を払う必要があります。
釣り足式は吊り下げられている足場のことで、一般的なものと異なり空中で水平方向に建てられるのが大きな特徴です。
橋梁工事やプラントの他にも造船や大空間建築のメンテナンスなど、地上から建てるのが難しい高所での作業に利用されるケースが多く見られます。
作業箇所の全面に設置すれば盛替えをしなくてもよいため、工事を一気に進めることができるというメリットがあります。
吊り足式は橋梁の他にも高層ビルやマンションの吹き抜けなど、地上から囲いを建てるのが難しい場所でも簡単に設置できます。
高所で横方向の作業を行う場合に適しており、作業箇所全体を吊り足式の囲いにすれば作業効率が高まります。
この種類の囲いは常に手すりの内側で作業を行うので安全性が高く、スタッフが事故を起こす可能性が低いというメリットも存在します。

 

まとめ

移動床を設置するとレールの延長作業を行うだけで囲いを完成させられるため、工事期間を大幅に短縮できます。
吊り足式は囲いの面積が他の種類と比較して小さいので、足場板などの資材の量を大幅に減らせます。
工事現場で使用される囲いには様々な種類のものがあり、現場の状況に応じて使い分けられています。

 

出典:クサビ式足場のKRH株式会社についてのまとめ – NAVER まとめ
 

最終更新日 2024年3月29日 by biburi ビルやマンションなどの建物だけでなく高速道路や橋梁など様々な建造物を造るには、作業を行うための安全な足場が必要になります。 建造物が完成したら建設現場で使われていた事…